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バー・アンテナ / スパイダー・コイル / リッツ線 / フェライト素材などの販売をしています。

運営は、マイクロ・パワー研究所( http://mpl.jp )が行っています。

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μ( ミュー )同調ラジオの一部です。



μ( ミュー )同調コイルは自分で作りましょう!

昔のゲルマニウム・ラジオなどで使われていたμ( ミュー )同調コイルを入手するのは、なかなか大変だと思います。
入手できても、意外に高くプレミアが付いている様です。
当時を懐かしむには良いと思います。
μ( ミュー )同調コイルの雰囲気を楽しむだけなら、自分でコイルを作るのをお勧めします!
未使用のμ( ミュー )同調コイルは現在どの位の感度が得られるのか?
インダクタンスとQ 値を実測してみました。


未使用で入手したマックス M-100


少し見づらいですが、最新のフェライト・コアとリッツ線で驚異的な感度と分離が得られると説明書に書かれています。
このモデルだけしかテストしていないので、他のμ( ミュー )同調コイル全部に当てはまる訳ではありませんが、現在の状態はかなり性能が悪い (劣化している)です。

  
フェライトを全部入れた時のインダクタンスとQ値

  
フェライトを適当に抜いた時のインダクタンスとQ値

これでは感度も分離も今ひとつではないかと思います。
このページで紹介している他のコイルの値と比べてみて下さい。 
コイルを巻くのは難しくないので、一度作ってみるのも面白いと思います。



μ( ミュー )同調コイル製作

μ( ミュー )同調コイルは、さっぱり見掛ける事が無くなりました。
手持ちのフェライトを利用して作ってみました。



コイル部分の中にフェライトを出し入れする事で、インダクタンスが可変出来る様になります。
μ( ミュー )同調コイルは、バリコンではなく固定コンデンサ( 例えば、100PFとか200PFなど )と組み合わせて同調を取ります。

使用しているフェライトは、長さ:65mm 径:8mmの物です。
ぴったり入るくらいのパイプの上に、コイルを巻きます。

今回は、端から11mmの所からリッツ線( 0.051mm X 15本 )を90回と100回巻いています。
端から何mmの所から巻かなくてはいけないと言う訳ではなく、フェライトを出し入れするので取り付け方の工夫が
必要になります。

  
上3点は、90回巻いたコイル( フェライトは入っていない状態 )の特性です。

  
上3点は、90回巻いたコイル( フェライトを全部入れた状態 )の特性です。

  
上3点は、100回巻いたコイル( フェライトは入っていない状態 )の特性です。

  
上3点は、100回巻いたコイル( フェライトを全部入れた状態 )の特性です。






コイル部分は90回巻いています。 フェライトの外径と同じ樹脂製のスペーサーを2個使用しています。
1つはフェライトとエポキシ系接着剤で固定しています。 あまり強度の余裕が無いので、薄いセロテープを周りに巻いて補強すると良いです。
残りのスペーサーは、パイプと接着します。 これでツマミを廻すと、スムーズに回転します。 
パイプの全長と回転用ネジの長さの関係は、コイルに目一杯フェライトが入った位置と抜ける位置で決めます。
400μHだと200PFと合わせて中波帯をカバーできます。



ダイソー以外にも扱っていると思います。 フック部分は取り付け用スタンドになります。


完成して木の台に取り付けたところ

今回は手持ちのフェライトを使い、コイルの巻き方も普通だったので長めのミュー同調器になりました。
短いフェライトを使ったり、コイルを多層にすれば小型化が出来ます。
短いフェライトの場合は真っ直ぐな物が多い様ですが、長めの物には反っている物があります。
外径とぴったりのパイプだとうまく回転しない事もあります。


完成したミュー同調コイルを使用して、ICラジオに使ってみました。
ラジオ少年で販売しているKIT-1 \1,200( ICを2 個使用したストレート・ラジオ )を使い、一部を変更しています。
都内では感度が良すぎるので感度を下げ、スピーカーはダイソーで買ってきた物です。
スピーカーのインピーダンスは32オーム( ラジオキットに含まれているのは、8オーム )とミス・マッチングですが、大音量で使うわけでは無いので
気にしないで使っています。 箱入りなので、適度に低音が出て聴き易くなります。
検波用のIC( MK484 )は感度が高くて、都内では音が歪み気味になりました。 もう少し、感度を抑えないとダメかも分かりません。

 こんなスタンドも悪くありません。



μ( ミュー )同調式ICラジオ ミズホ通信(株)RX-IC3D改造版 
110 X 10mmのフェライト・ロッドを使用しています。

以前、ミズホ通信(株)から販売されていたRX-IC3Dの基板を使っています。  注:RX-IC3Dは既に廃版になっています。
オリジナルはポリ・バリコンと小型コイルで同調させていますが、今回は15mmパイプを入れて中に10mmのフェライト・ロッドが
出し入れ出来ます。  ポリ・バリコンの替わりに固定コンデンサを使います。
1つのコンデンサで全部の帯域をカバーさせると、低い周波数ではQ値が取れますが、高い周波数になるとQ値が落ちて混信します。
Q値が良い範囲でコンデンサを切り替えて、混信防止を図っています。

回路は、ミツミ電機LMF501のメーカー資料と同じです。
違うのは、出力側にトランス( 10kΩ:8Ω )を入れて両耳マグネチック・レシーバーが使える点です。

コイルの巻数について:0.051mm X 7本のリッツ線を使用
パイプの端から29mm程離れた位置から線幅27mm巻いています。 
フェライト・ロッドの差が出るので、適当なインダクタンスになる様に移動させて決めます。


完成したコイルを取り付けた様子
パイプの全長が103mmになりました。 フェライト・ロッドは折れてしまった物を探して使いました。

  
フェライト・ロッド入れない状態でのデータ

  
フェライト・ロッドを全部入れた状態のデータ

 
150μH付近のデータ


完成した RX-IC3D / ミュー同調ラジオ  スイッチの下側で520 - 900KHz 上側にすると900 - 1700KHzの同調範囲になります。
ANT端子がありますが、使わないのでネジで穴をふさいであります。



FAT Mju tunable coil 肥満サイズのミュー同調コイル
ネジで廻すのではなく、スライドさせて同調します。


太めのフェライト( 長さ:50mm 径:12mm ) アミドン製  径:16mmパイプにリッツ線を80回巻いています。

 
左:フェライトが入っていない( 抜けた )状態のデータ  右:フェライトが全部入った状態のデータ

398μHで520KHzから受信するには、230PF程度の固定コンデンサが必要になります。
フェライトを抜いた位置では68μHなので、230PFのコンデンサで1.26MHz程度の同調周波数になります。
それ以上の周波数に対応されるために、230PFを2分割( 例えば、130PFと100PFの様に )しスイッチで切り替えるなどの工夫が必要です。


もう少し太ったフェライトを使用したコイルを作ってみました。



径:25mm 長さ:130mmのロッドを使用し、持ちやすいように塩ビ・パイプを熱収縮チューブで固定しています。
コイル部分は、塩ビ・パイプ( 内径:25mm 外径:32mm 長さ:100mm )の中央部分に0.6mmホルマル線を45回巻いています。


 
左:フェライトが入っていない( 抜けた )状態のデータ  右:フェライトが全部入った状態のデータ


テスト用のラジオ( ミズホ通信(株)製 RX-IC3Dを改造 )で、バリコンの位置を200PF付近にして中波帯の全域が受信できました。
ここで、面白い現象が見られました。 フェライトを出し入れすると、チリチリとノイズが入ります。
紙管に巻いたコイルではノイズは出ませんが、塩ビ・パイプで巻いたコイルでは出し入れする時にノイズが乗ります。
色んな組合せで試してみました。  ゆっくりと出し入れする時は気になりません。  
少し早めに動かすと、ノイズが出ます。 どうやら弱い静電気の様な感じです。
静電気防止のスプレーでも吹きかければ解決するかも分かりません。


AMラジオ用IC LA1050を使用した簡単ラジオのサンプル
平ラグ板の右端にスライドスイッチを設け、同調用コンデンサを切り替える事で受信周波数帯を低い方と高い方の両方で
同調を取りやすくしています。
黒色の箱は、イヤホン・ジャックが取り付けられています。
フェライトが抜け落ちないように、白いヒモで防止しています。


秋葉原などで見付ける事が出来る、チェリー GR-1 ダイオード・ラジオ・キット
これはミュー同調方式のラジオです。 


簡単な構造ですが、良く考えられています。


ハンドヘルドμ同調ラジオ 最終的にこんな感じになりました。   フェライト・ロッドは、長さ:130mm 径:25mm 重さ:290グラム
以前に板の上に組み上げたラジオはデモ用で、使うには少々不便でした。 
持ち運びに楽な様に、ケースに入れました・・・・が、フェライト・ロッドは大きくて重いのでストラップで首から下げられる様にしました。
最初はゲルマニウム・ラジオにしましたが、さすがにビル内では受信できず。
LMF501を使用したICラジオにして、どこでも聞こえる様にしました。
フェライト・ロッドを全部入れると620μH程になります。 移動範囲とインダクタンス値を考えて2バンド切り替えにしています。
下側で550 -1000KHzくらい 上側で1500KHzくらいまでが同調範囲となります。

緑と黒の端子は外部アンテナ用端子の予定でしたが、ICラジオではアンテナの必要が無くなったので同調コンデンサの外付け用にしました。
470PF程度を接続すれば、300KHz台のビーコン電波とロシアの放送が聞こえます。
イヤホンを差し込んだ時に電源が入る様に、イヤホン・ジャックを改造しています。


フェライト・ロッドをケース横面から出し入れして同調を取ります。 製作途中の画像


最初は2SC1815Yを1本使用したラジオにしましたが、感度が今ひとつだったのでLMF501を使用したICラジオにしました。
出力側に30KΩ:1KΩのトランスを入れています。  ビル内でも結構聞こえてきます。
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S( 少しだけ ) D( でかいフェライト・ロッドを使用している ) R( ラジオ )
今回は、心臓部のフェライト・ロッドだけを紹介します。



上から、130 X 25mm 200 X 10mm 309 X 25mm 309 X 50.8mm
長さは同じ309mmで径が76.2mmまでシリーズ化されています。 1本で32インチ地デジ対応テレビが買えます。

 

次回のフェライト・ロッドは → → → 長さ:309mm  径:50.8mm 重さ:1921.5グラム
右は、径10mmのフェライト・ロッドと比較した画像です。
重いのでロッドは固定して、コイル部分をスライドする方法になりそうです。


お遊びのデモ用のSDR ミズホ通信 RX-IC3Dの中身は、LMF501を使用したICストレート・ラジオです。
ビル内でも音声が歪んでしまいます。 外部アンテナ用の方が使いやすい感じです。
秋葉原店・ガラス棚に展示中です。


小型μ同調ラジオ

LMF501を使い簡単な回路でそこそこの性能が得られるラジオを作ってみました。
63 X 8mmのフェライト・ロッドを出し入れして同調させます。
フェラ イト・ロッドを抜いた位置では感度が落ちるので、2バンド切替にしています。
525 - 950kHz  / 890 - 1500kHz程度の同調範囲になりました。

大きさ:45 X 65 X 25mm タカチ電機 SW-65を使用
電池は単5を使用。  LMF501の標準回路で組んでいます。


過去に作ったミズホ通信 RX-IC3Dラジオと大きさの比較  半分以下の大きさになりました。



更新日 2011年 6月 10日


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